OASis

静岡の家

周囲を住宅に囲まれた狭小な敷地でしたが、南側にある広い畑は建築不可能な土地であり、将来にわたって維持される見込みであることから、良好な外部環境を建築に取り込むために最大限利用する設計としました。
北側に設けた坪庭はプライバシーを確保する工夫を施しているため、狭いながらも光と風を建築に呼び込むのに優れた効果を持っています。また、北側の坪庭から南側の畑まで、トンネル状に風がながれるように開放的な間取りとすることで、夏場は1階の空調は不要となり爽やかな外気と共に暮らすことが出来ます。 冬場は1階の蓄熱暖房からの暖気が上階まで煙突状に行き渡る断面設計です。
1階のLDKと2階の子供エリアはさりげなく中間領域で繋がっているため、プライバシーはしっかり保ちながら、気配が十分に伝わるつかずはなれずの間取りとなっています。
一枚のステンレスプレートを折り曲げてつくった玄関ヒサシや、鉄パイプでつくった物干し竿、家電をフラットに収納する壁面収納は、美しい生活にたいするクライアントのこだわりです。アンティークチェアの数々もモダンなインテリアにさりげなく溶け込んでいます。

所在地
静岡県静岡市
主要用途
専用住宅
延床面積
123m2(37坪)
構造
木造軸組在来工法
竣工
2009年
構造設計
野村基/野村一級建築士事務所